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交通事故被害相談@小田原

後遺障害の等級が認定されるまでの期間

  • 文責:弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2025年10月29日

1 後遺障害とは

交通事故によって負った傷が完治せず、症状が残ってしまった場合、後遺障害と認定されることがあります。

後遺障害の等級によって、後遺症慰謝料や後遺症逸失利益が大きく異なるため、適切な認定をしてもらう必要があります。

参考リンク:自賠責保険・共済ポータルサイト・限度額と補償内容

後遺障害は、損害保険料率算出機構の「自賠責調査事務所」で認定されます。

2 後遺障害の認定の流れ

まず、自賠責保険会社に請求します。

自賠責保険会社に請求後、書類が自賠責損害調査事務所送付され、自賠責調査事務所で損害調査が行われます。

その中で、特定事案(認定困難事案・異議申立事案)に該当するものは、自賠責保険審査会、特定事案以外で自賠責損害調査事務所では判断が困難な事案は、地区本部・本部において審査が行われます。

自賠責保険審査会では、外部の専門家が参加して審査が行われます。

後遺障害の専門部会の例として、脳神経外科医・弁護士等で構成されている高次脳機能障害専門部会、精神科専門医等で構成されている非器質性精神障害専門部会があります。

3 後遺障害の損害調査にかかる期間

2023年度においては、自賠責損害調査事務所に書類が送られ、受付されてから調査が完了するまでの期間が、30日以内の事案は72.2%、31日~60日以内の事案は14.7%、61~90日以内の事案は7.0%、90日を超えるものは6.1%となっています。

(自動車保険の概要2024年度版(2025年4月発行)

参考リンク:損害保険料率算出機構・自動車保険の概況

4 まとめ

データでは30日以内に調査が完了しているものが多いですが、その中には非該当とすぐ判断される事案がたくさん含まれています。

高次脳機能障害や非器質性精神障害等の場合、自賠責保険審査会である後遺障害の専門部会で判断されるため、さらに時間がかかります。

調査にはおおむね2~3か月はかかることの方が多いです。

また、後遺障害は短い治療期間では後遺障害に該当するか判断できないことが多いため治療期間も長くなります。

そのため、後遺障害が認定されるまでの期間を事故日から考えると数年かかるともいえるでしょう。

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